右にはなっても、左にはならないように
朝礼ネタ4393 2021/01/01 故事ことわざ右と左に関して、先日ふと気付いたことがあって調べてみました。
いいえ、車上に備えたスピーカーから大音量のアジ演説を流しながら、
押しかけてくる輩の話ではありません。
右という単語には、「その仕事では、彼の右に出る者はいない」とか、
「あの男は社長の右腕(みぎうで)として働いた」など、
能力の優秀なことを表す時に使われています。
また右筆(ゆうひつ)を辞典で調べると、
「主君の代わりに、書簡や文書を書く役職」とあり、
最高位の人に代わって筆をとるほどに秀でた文才が必要だったのです。
なぜ優秀性を表現する単語として「右」が使われたのかをさらに調べてみると、
昔の中国では、国の最高位にある皇帝の右側に、
皇帝を補佐するための最優秀の人物が位置していたからだそうです。
そういえば、自分の行動や人生の指針、戒めとなる言葉のことを「座右の銘」といいます。
やはり大切なものは右にあるべきなのですね。
一方で左はと見ると、低い地位や役職に落ちることを「左遷」といいますし、
会社の業績が落ち込んでしまうことを「左前」と表現します。
「左前」は、死人に着せる装束の襟が左前だから縁起が悪く、
正常とは違う逆事を意味する言葉として使われたようです。
会社が死に瀕しているということなのでしょう。
なぜ右は良くて左が悪い意味の言葉になったのかはよく分かりませんが、
一説には、古代中国に「君子南面す」という言葉があり、
皇帝が南を向いて君臨すると太陽が昇る東は、
皇帝を正対して仰ぎ見る人々からは右になるからだとしています。
右は縁起の良い日昇があるというわけです。
みなさん、自分の右に出る者がないほど働いて、社長の右腕になり、
会社が左前になって左遷されないように頑張って仕事をしましょう。