「役不足」を間違って使うと大変
朝礼ネタ3748 2021/01/01 故事ことわざ「役不足」という言葉の意味を正しく知っていますか? しばしばこの言葉は全く正反対の意味で使われているいる様です。
例えば、「え、私が部長の代理で先方に挨拶に伺うのですか? 私は構いませんけど、私ではちょっと役不足ではありませんか?」
こんなことを部長に言ってしまうと、「なんだ、こいつは」と部長の顔色が変わること請け合いです。
今、何が変なのかお分かりにならない方は要注意です。
役不足のもともとの意味は、役者が与えられた演目や役が、自分の役者としての実力に見合わない低い程度のものなのに不満を感じることです。
転じて自らの力を過小評価され、軽く見られていることを表しています。
少し分かりにくいかもしれませんが、先の例で説明すると、
「私が部長の代理で挨拶に行くなんて、ちょっと大袈裟になっちゃいますよ。私は部長の代理をするような下っ端ではありません。
その挨拶は部長程度の人でちょうどいいんじゃないですか?」という意味になってしまいます。
おーコワ。想像するだに恐ろしい光景です。特に若い方はくれぐれもこんな失敗のないように十分注意しないと、会社にいられなくなりますよ。
一方で、部下に仕事を指示する立場の方は、役不足がないような仕事の与え方が肝要ですね。でないと人的資源の無駄使いになります。
人的資源は有限です。それを有効に使わなければ、会社の業績が伸びることはないでしょう。
役不足のない差配。それが上に立つ人の重要な仕事の一つです。