残業における割増賃金の計算
朝礼ネタ3526 2021/01/01 人事・総務経理事務サラリーマンは労働時間以上に残業することが当たり前のようになっていますが、残業に対して賃金を支払わないと、「労働基準法」違反となります。
労働時間というのは、会社の「指揮・命令下」において、労働を提供している時間のことです。
従って、指揮・命令には無い昼食時間や通勤時間は労働時間にはなりません。
そして、労働時間には労働基準法で定められた「法定労働時間」があり、1日8時間、1週間40時間が上限となっています。
ちなみに、残業というのは法定労働時間を越えた場合ではなく、正式には法定労働時間内で会社が定めた所定労働時間を超えて働いた場合です。
残業をした場合は、法律で割増賃金を支払うことが義務付けられています。
割増賃金は法定労働時間を超えた「時間外労働」に対して支払わなければなりません。
仮に、会社の所定労働時間が7時間だった場合に8時間働くと、1時間の残業となります。
この場合、1時間分の賃金は払わなければなりませんが、割増賃金を払うかどうかは、会社が任意に定めることができます。
ところで、時間外労働における割増賃金の割増率は一律ではありません。
最低割増率は1日の労働時間が8時間を超えた場合は25%で、22時~翌朝5時までの深夜労働も25%になっています。
従って、8時間を超えて深夜まで残業した場合、22時以降に働いた分は25%+25%で50%の割増率となります。
そして、1ヶ月間の残業時間が60時間を超えた場合は50%で、法定休日での休日労働は35%です。
ただし、休日労働では8時間超の労働に対する25%の追加割増はありません。
なお、割増賃金を払う場合の1ヶ月の基準賃金には、家族手当や通勤手当、住宅手当などの手当は含まれません。