子育て中に気付いた「三つ子の魂百まで」の意味
朝礼ネタ1186 2021/01/01 故事ことわざ日本には、三つ子の魂百まで、という言葉があります。
今日は子育てをしている親の立場から、この言葉について少し持論を述べさせて頂きます。
冒頭の言葉は、幼い頃に興味を持ったことは、100歳になっても忘れない、という意味ですが、この「幼い頃の興味」は、何処で芽生えるのでしょうか?
絵本から?テレビから?それとも遊びに出かけた公園でしょうか?
勿論、そうしたものもあるでしょう。
しかし、幼い子供が一番興味をもつのは、「親が好きなもの」に他ならないのです。
突然ですが、私は宇宙の天体について興味を持っています。
幼い頃に、大好きだった祖母に「月にはうさぎさんが住んでいるんだよ」というお話を聞かせてもらったこと、そして画用紙一杯に黄色い円を描き、そこにうさぎの絵を祖母と2人で一杯描いた、楽しい思い出が根本にあるのです。
ですから、今もテレビで宇宙についての番組があればよく鑑賞しています。
そんな姿を、わざと見せつけたり、子供にも見ることを強要したことはありません。それなのに、私の子供は、月や星といったものに、強い興味を持つようになりました。
夜、眠る前になると必ず窓辺に行き、空を眺めて月や星を指差し、笑顔になります。曇りや雨の日には、目に見えてがっかりした顔でベッドに潜り込みます。
そんな姿を見て、私は冒頭の「三つ子の魂百まで」という言葉を思い出しました。
子供は、親が笑顔になったり、褒めてくれることを何よりも喜びます。
親と感情を共有することを、一番の幸せだと感じるのです。
私の子供は、私がニコニコと笑うから、楽しそうにしているから、夜空に興味を持つようになったのでしょう。
昨今は、子供の将来のため、多くの習い事をさせることも当たり前になってきました。
ですが、親が全く興味のないことを、子供にだけ強要しても、果たして子供の身につくものとなるでしょうか?
子供に何か興味を持ってもらいたい、そう思うならば、親である自分が興味を持ち、楽しんでいる姿を見せることが、一番の近道だと思うのです。
仕事をしていく上でも、同じことが言えるのではないか、と私は思います。
熱意を持って商品を勧めるセールスマンと、形通りの説明だけで終わるセールスマン、同じ商品でも、お客様はどちらから購入したいと考えるでしょう?
お客様に興味を持ってもらうためには、まず、売り手である自分自身が、商品の良さを理解し、「だから広めたいんだ、使って欲しいんだ」という気持ちを持つことが第一なのではないでしょうか。