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事後保全と予防保全とは

  朝礼ネタ3227  2021/01/01  技能工技術職(機械・電気)

本日皆様にお話ししたい内容は、事後保全と予防保全の違いです。

設備に対する保全の考え方は、事後保全と予防保全という大きく2つの考え方があります。

事後保全とはその名の通り、設備に何か発生した事後に保全をする考え方です。
搬送設備として使用されているコンベアについて具体例をあげてみます。
コンベアのモーターに入っているベアリングが焼き付いて動かなくなってしまった後に、
ベアリングを交換した場合は、事後保全です。
つまり、設備が機能しなくなったときに初めて保全を開始する事が事後保全、と呼ばれています。

次に、予防保全とは、設備に何かが発生する前に、保全を開始するという考え方です。
先ほどのコンベアのモーターに入っているベアリングですが、予防保全の場合は故障する前に交換します。
具体的には、定期的にベアリングの異音を測定したり、電流値を測定する事で異常を発見し、
故障する前に、計画的に設備を停止して、交換を実施します。
そうする事で突発的に設備を停止することがないので、停滞品の廃棄などによる歩留まりの低下を防ぐことができます。
つまり、設備が機能している間に、計画的・継続的に保全を実施する事が予防保全、と呼ばれています。

しかしながら、予防保全の場合は、例えば、本来10年使えるであろう部品を8年ほどで交換する考え方ともいえます。
逆に言うと、事後保全は10年使えるであろう部品を故障するまで使うので、10年間まるまる使用できます。
一見、予防保全ではその分の部品交換コストが無駄にかかると思われますが、
トータルで考えると予防保全の方がコストはかからない、と言われています。

その理由は、突発停止が発生すると停滞品や不良品等で大きく歩留まりが悪化する事が予想されます。
予防保全により突発停止が発生する前に交換する事で、歩留まりの低下が抑えられることで、
業種にもよりますが、世間一般では予防保全のほうが、約7割ほどのコストで抑えられるといわれています。

この事から、予防保全をする事でコスト削減にもなりますし、突発的なトラブルも減り
作業性も向上して良い事づくめだと考えています。

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