「ポジティブシンキング」について

「ポジティブに考えろ」と、世間でよく言われています。この「ポジティブシンキング」についての話です。
我々が「ポジティブシンキング」という言葉を使うときの"ポジティブ"とは、「建設的、積極的」といった意味です。
確かに建設的であることは大いに結構、というよりむしろ人として望ましい姿であるように思います。

ところで、人が「ポジティブに考えろ」とわざわざ口にする理由は、ひとつには人がネガティブ、つまり非建設的な考え方に陥りやすいからでしょう。
不満や無力感ばかりが目につき、「無理だ、無駄だ」とばかり考えるようになってしまっては、仕事は前に進みません。
人はそういう状態に陥りやすい、だからわざわざ「ポジティブ」を目指すのです。

さて、「ポジティブシンキング」が世を席巻してどのくらいの年月が経ったでしょうか、実はこの「ポジティブシンキング」が見直され始めています。本当に危機的な状況にあっても危機感を抱かないようになってしまうのだそうです。なぜそうなってしまうのか?少し考えてみました。
いきなり結論ですが、「ポジティブな考え方」と「明るい考え方」を履き違えやすいせいではないか、と思うのです。
よく考えてみると、「ポジティブ」と「明るい」は違います。
人がどんな考え方をしていても、暗いニュースというのは聞こえてきます。
そこで「なぜこのような問題が起こるのだろう、どんな解決策があるだろうか」と考えるのが建設的な道です。
「どこかに明るいニュースがないだろうか」という考え方は、直面した問題から目を背けているに過ぎません。

「人の邪悪な心を変えるよりも、プルトニウムの性質を変えるほうが簡単だ」というのは、かの有名なアルバート・アインシュタインの言葉です。
邪悪は少し言いすぎかもしれませんが、不満や無力感ばかりあげつらって喚きたくなる我々の性質は変えようがありません。
しかしそんな性質こそ、建設的に利用してやればいいのです。
不満があるならそこが個人やチームの、無力感は会社など大きなコミュニティの伸びしろなのです。問題から目を背けずに今立ち向かい、それらが改善されれば、閉塞感が少しずつ打破されていきます。

そのような考え方こそが、本当の意味でのポジティブシンキングなのではないでしょうか。

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